今月の10曲
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◆2007-2008カウントダウン・パーティー@オルガンバー

新年あけましておめでとうございます。僕は今年も年越しは恒例のカウントダウン・スペシャル@オルガンバーで、光栄なことにカウントダウン担当のYOUさんからバトンを受けての新年一発目のDJを務めさせてもらい、フロアに溢れかえる皆さんの前で楽しくDJ始めをすることができました。そのあと、大貫憲章さんのプレイ、辰緒さんのプレイを楽しんだ後、新宿に移動してOTOでDJで新年のご挨拶をしてから落合さんやお客さんたちと大乾杯大会。朝方、熱気の全然冷めていないオルガンにまた戻って、振る舞いの日本酒で存分に初酔いさせていただきました。みなさんことしもどうぞよろしくお願いいたします。(鈴木雅尭 APRIL SET)
◆MIX CD『PREMIUM CUTS #06 SPICE OF LIFE』1/25(金)発売!

いよいよ間近に迫ったプレカツ最新作のリリース。先月に引き続き、聴きどころをいくつかご紹介します。まずトルコの女性シンガーRUACANによる「OBA OBA」のキュートなカヴァー。そこからミッシェル・フーガン・ファミリーの歌姫VAVAの人気曲「PETIT HOMME」の珍しいスペイン語ヴァージョンへの流れは前半のボッサ〜ソフトロック・パートでのハイライトのひとつにもなっています。中盤のファンキー&レアグルーヴ・パートの中ではCHUCK BORRIS TRIOによる激ファンキーな「FUNKY NASSAU」カヴァーやイタリア人シンガーLEONE DI LERNIAによるジョー・テックス「I GOTCHA」のカヴァーが最高。後半、さらにテンポアップしたところでは男性ユニットBILLIESによるサンバ・マナーな「TOP OF THE WORLD」や、当時日本のみのリリースだったMODERN ROMANCEの哀愁系ファンカラティーナ「JUANITA」、そしてフランスのGINETTE RENOが軽快なディスコ・ビートに乗せて歌うディズニー「いつか王子様が」などもぜひ聴いてほしいナイス・カヴァーです。すべては紹介し切れませんが、今回も捨て曲埋め曲ゼロの永久保存版特濃ミックスになっています。ぜひお試しください。
PREMIUM CUTS #06 FULL THROTTLE Mixed by Masanori Suzuki
CSMP-0008/80分 1/25発売 希望小売価格1,890円 (税別1,800円)
01. INTRO...ANDY WILLIAMS / LOVES THEME
02. ARTHUR VEROCAI / BIS
03. KEI / YOU'D BE SO NICE TO COME HOME TO
04. RUACAN / OBA OBA
05. EDWIN HAWKINS / I LOVE THE LOAD
06. VAVA / PETIT HOMME (SPANISH)
07. INTERLUDE...NADINE SUTHERLAND / LIFE
08. U-KNEEK / DYER MAKER
09. BOBBY LE CLERC / C'EST POURQUOI (LITTLE GREEN BAG)
10. LEONE DI LERNIA / GACCIA AD' AVE (I GOTCHA)
11. CHUCK BORRIS TRIO / FUNKY NASSAU
12. MICHEL FUGAIN / LA FETE (ITALIAN)
13. INTERLUDE...ROSE HILL / WASI-WALA
14. CARIOCA / MARIA
15. BILLIES / TOP OF THE WORLD
16. DISCO TEX / HOT LAVA
17. MODERN ROMANCE / JUANITA
18. PATRICIA MARX / SE VOCE PENSA
19. EIKO / LAST TANGO IN PARIS
20. INTERLUDE...LINDA / WHAT A FEELING
21. GINETTE RENO / SOMEDAY MY PRINCE WILL COME
22. ULTIMATE / RITMO DE BRAZIL
23. GYPSY KIDS / CLUB TROPICANA
24. YOHNO / BAMBOLEO
25. JHO ARCHER / BATUCADA
26. DUSKO GOYKOVICH / ANTILOPE (QUA VADIS SAMBA)
27. INTERLUDE...AJI BAND / SWEET STICKY THING
28. YUCARI / FOR ALL WE KNOW

※お求めはDMR、JETSET、ディスク・ユニオン、ヴィレッジヴァンガード、
ヴァージン・メガストア、チクロ・マーケット、ディスクデシネ、
コーナーショップなど各レコード店ならびにオルガンバー・キャッシャーなどで。

※本作をオルガンバーキャッシャーでお求め又はご提示の方は、1/25のBlue Cafeと
2/6と3/5のPremium Cuts2008を1000円にディスカウントさせていただきます!
PREMIUM CUTS 2008 SCEDULE

毎月第1水曜日【Premium Cuts 2008】
チャージ 2,000yen /1d
※誕生月に入場の方、入場料無料
※先着30名様にPREMIUM CUTS2008オリジナルMIX CD(非売品)プレゼント

(1月はオルガンバー年始休暇のため、おやすみです)

2/6 wed. -PREMIUM CUTS-
DJ:鈴木雅尭(APRIL SET), 佐野真久(CAFEスタジオ), 植原良太, 仲山慶, ZOO-KA, tomomieland

3/5 wed. -PREMIUM CUTS-
DJ:鈴木雅尭(APRIL SET), 佐野真久(CAFEスタジオ), 植原良太, 仲山慶, ZOO-KA, tomomieland

毎月第3木曜日【Premium Cuts presents ビストロジャズ】
1/17 (NEW YEAR PARTY) 2/21 チャージ 1,000yen
DJ:鈴木雅尭(APRIL SET), 神谷直明(BOOT BEAT), 藤澤志保(GROOVY SAUCE), 遊民, 渡会英文, 藤本曜
TWISTE ET CHANTE
THE FAMILY TREE / WE SHALL SEE HIM AS HE IS THE FAMILY TREE / WE SHALL SEE HIM AS HE IS
(BOOMAN) LP

ボルティモアを拠点に活躍していたCCM(宗教系)グループの70年代後半のアルバム。というくらいしかまったく判りません。とにかく宗教系だけあって「JESUS」とか「MY LORD」とかの歌詞が頻繁に登場してやや辟易しますが、ポップ・ソウルなサウンド、コーラスワークなどクオリティはかなりのものです。そしてフロア的に見逃せないのはスティービー・ワンダーの「AS」のあまり類のない快速カヴァー。BPM約130くらいのとても踊りやすいテンポでスティービーちょい似のヴォーカルや女性コーラス隊が躍動します。ハウス系やサンバ系の曲などとも相性は良さそうです。
AVIS / SWEET LIFE AVIS / SWEET LIFE
(FELINE) 12"

テキサスの黒人女性シンガーAVISの、ミニー・リパートン作品2曲を含む全4曲を収録したマキシ12インチ。特にフリーソウル・クラシックの「SIMPLE THINGS」のカヴァーが絶品です。アコギのカッティングや軽快なリムショットなどアレンジはオリジナルにかなり忠実ながら、タイトなドラミングでビートが強調されていてよりダンサブルに。原曲自体が隙のない魅力的なアレンジなのでこの方向性は正解ですね。そしてAVISの声が可愛い。ミニーの突き詰めたような無垢な声とはまたニュアンスが違いますけど。もう一曲の「BABY、THIS LOVE I HAVE」もアーバン・メロウな極上カヴァーです。
FABULOUS FLIPPERS / SOMETHING TANGIBLE FABULOUS FLIPPERS / SOMETHING TANGIBLE
(VERITAS) LP

60年代半ば以降、カンザスを中心に人気を博したステージバンドのおそらく唯一のアルバム。具体的なクレジットはありませんが8人の大所帯バンドで、ソフトロック系ではいち早くホーンを導入して編曲に工夫を凝らしていたようです。モーガン・ジェームス・デュオを思い起こさせる、ハイトーンを生かしたヴォーカル・ワーク。僕が食い付いた曲はまず大好きな「MORE TODAY THAN YESTERDAY」のハイテンポなスウィング・カヴァー。そしてそこからカーティス・メイフィールド「YOU ALWAYS HURT ME」、スティービー・ワンダー「FOR ONCE IN MY LIFE」への流れはまさに鉄板の魅力です。
HARALD GUNDHUS / GRAMMOFONPLATE MED 12BARN HARALD GUNDHUS / GRAMMOFONPLATE MED 12BARN
(EMI) LP

60年代の頭から北欧ならびにヨーロッパのジャズ・シーンで活躍していたノルウェイ出身のジャズ・ホーニストHARALD GUNDHUSが、E. KAPSTAD、B. JOHANSENなど北欧の名うてのジャズメンとともに12人のいたいけなお子さまコーラス隊をバックアップして制作した74年のお遊戯ジャズ((C)ソノタレコード)。可愛らしい声のラララ・コーラスはずるいけどやっぱり魅き付けられます。特にKAPSTAD作曲のジャズ・ボッサ「KEISEREN AV BORTIVESTER」とジャズ・サンバ人気曲「ST. THOMAS」がフロア・キラー。もちろんGUNDHUSたちの確かなバッキングがあってのことですが。
FRANK VINCENT / PLAYS FOR YOUR LISTNING & DANCING PLEASURE FRANK VINCENT / PLAYS FOR YOUR LISTNING & DANCING PLEASURE
(MOONLITE) LP

こちらはオハイオ州シンシナティを拠点にしていたジャズ・ピアニストF. ヴィンセントのリーダー・アルバム。ベース、ドラム、パーカッションといった小編成ながら、ヴィンセントのピアノをはじめ各パートがすごくよく“歌って”いて、とても色鮮やかに聴こえます。ラテンタッチのナンバーやブルース・オリエンテッドなナンバーなどあるなかで、特にオススメは映画『ピンクパンサー』のテーマとして人気のマンシーニ作「IT HAD BETTER BE TONIGHT」のジャズ・サンバ・マナーなカヴァー。この曲での鍵盤さばきの華麗さは、ちょっとオイゲン・キケロを彷佛させます。
OLIVER NELSON / IMPRESSIONS OF PHAEDRA OLIVER NELSON / IMPRESSIONS OF PHAEDRA
(UNITED ARTIST) LP

『ブルースの真実』をはじめ数々の作品で知られるジャズの巨人、O. ネルソンがメリナ・メルクーリとアンソニー・パーキンス主演によるアメリカ映画『死んでもいい』にインスパイアされ、フィル・ウッズをゲストに迎えて制作した62年のアルバム。オーケストラルな作品に対してはジャズ愛好家の人たちの間では好き嫌いがはっきり別れるのかも知れませんが、ある種の“品”と“夜の匂い”みたいなものが同時に漂ってくるような独特の空気感は、とても魅惑的です。特にジャズ・ボッサ「TOO MUCH SUN」などで聴かれるオーボエの響きは、なんとも言えない濃密な哀感が胸を打ちます。
LOVE JONES / LIVE IN HOLLYWOOD LOVE JONES / LIVE IN HOLLYWOOD
(ROCK THE HOUSE) LP

考えてみると90年代に入ってからのアーティストの作品で、しかもライブがアナログ盤化されているのって、けっこう珍しいかも知れないですね。これは元レモンヘッズのメンバーによる5人組ラブ・ジョーンズによる95年のライブ・アルバム。7インチ化されている彼らの「I LIKE YOUNG GIRLS」という身も蓋もないタイトルのボサノヴァ・ナンバーがずっと好きで、しかしちょっとピークタイムに使うにはテンポが緩かったので、アップなアレンジでこの曲が演奏されているのが嬉しかったです。他にも「FRAGILE」「ROLL ON」など、スタカンにも通じるイカしたナンバーを多数収録。
THE REPUBLIC / ONE CHANCE THE REPUBLIC / ONE CHANCE
(OVAL) 7"

このバンドに関してはまったく情報がなくて素性もディスコグラフも不明なのですが、リード・ヴォーカルのサラ・ジェーン・モリスはイギリスのポピュラー・シンガー。彼女がコミュナーズの「DON'T LEAVE ME THIS WAY」で注目されたのが86年で1stソロ・アルバム『SARAH JANE MORRIS』のリリースが89年なので、この84年のシングルはまだブレイクする前のインディー活動の一環のリリースだったのでしょう、きっと。しかしクオリティはものすごく高くて、オーガニック系のファンカラティーナというか、ネオアコ・カリビアンというかそんなノリで、今の気分にピッタリ。かっこいいです。
GAM GAM PROJECT / IKO IKO GAM GAM PROJECT / IKO IKO
(RICORDI) 12"

MAURO PILATOとMAX MONTIのイタロ・ディスコ・プロデューサーズによる人気ナンバー「IKO IKO」のカヴァー盤。クラブでも大人気のナンバーにつき、世界中にたくさんのヴァージョンが存在しますが、僕的にはこの12インチはかなり上位にランキングできる内容。なんといってもキッズ・ヴォーカルがごきげんで、しかもディスコブレイク、ラテンディスコ、サンバ、サルサと、個性がはっきりしていてどれも使える4つのヴァージョンを収録しているし。次ページで紹介するブルーカフェ・トリオによる新しいミックスCDにもラテンディスコ・ヴァージョンを収録しています。お楽しみに。
O.S.T. / LUCKY NUMBER 7 O.S.T. / LUCKY NUMBER 7
(RUMOR MILL) CD

昨年公開されってDVDも発売された傑作クライムサスペンスのサウンドトラック・アルバム。日本でのタイトルは『LUCKY NUMBER 7』ですが、原題は“SEVEN”ではなく“SLEVIN”。このタイトルの意味は映画を観てのお楽しみということで。ともかくエンディングに流れるジョシュア・ラルフによる主題曲「KANSAS CITY SHUFFULE」がしびれるほどかっこいいファンク・ナンバー。映画自体もガイ・リッチーやタランティーノ作品にも通じるごきげんな作品ですが、この曲が映画の爽快感を五割り増しにしています。ヒロインのルーシー・リュウも可愛いですよ。試聴は映画の公式サイトで。http://www.lucky-movie.jp/
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