今月の10曲
line
[ 戻る ] [ 2007 / 10月版 ] [ 次へ ]
[ bluecafe コーナーへ ]
新コンピレーションCD『WEEKEND SOUNDTRACK』始動!

◆この10月25日、PREMIUM CUTSレーベルから新しいコンピレーションCDシリーズ『WEEKEND SOUNDTRACK』を、HANDCUTS RECORDS制作、TOY'S FACTORY販売でスタートすることになりました。

◆コンセプトはタイトルの通り<大人の週末のためのサウンドトラック>。主にCLUB MUSICに関心のある世代に向けて発信している『PREMIUM CUTS』シリーズならびに『ビストロジャズ』シリーズに対し、本作はいわば一世代うえの“R25版PREMIUM CUTS”。ただ大人向けと言っても、最近よくテレビでコマーシャルしているような“昔遊んでいた当時を懐かしむ”的往年のヒット曲集ではなく、CLUBシーンを通過していない大人でも今の気分を楽しめる、最近作中心のセレクションになっています。現場のCLUB DJが現場を知らない大人たちに贈るサウンドセレクション。

◆もちろんそこはプレカツセレクションですから、“よく聴いたことのある曲のあまり聴いたことのないヴァージョン”が主体。DJの現場では以前からよく使っていた、コーラス・グループSYNCOPATIONによるSWING OUT SISTER「BREAKOUT」のカヴァーとか、SCAT FIREWORKによるブラジリアン・クラシックス「SE VOCE PENSA」のカヴァーとか、OLIVIAによる「L-O-V-E」のカヴァーとか。比較的最近の音源から新鮮カヴァーを多く収録しています。

◆心地よい週末のBGMを探している大人のひとに、そしてダンスフロアの熱気をクールダウンしたいひとに。ぜひ聴いてもらいたいシリーズのスタートです。お求めはタワーレコード、HMVなどのメガストア・ショップ、DMR、JETSETなどDJ系各レコードショップなどにて。

◆GROOVE誌、REMIX誌の各次回号にて、本作にまつわるインタビュー記事が掲載されますので、併せてご覧ください。
premium cuts presents
WEEKEND SOUNDTRACK N°1
compiled by masanori suzuki (april set)
01. Weekend Break 1
02. Nekta / LONG STORY
03. April Set / CARNIVAL - BOSSA FLOAT-
04. Bossa Nostra / ROXANNE NAO LIGAR
05. Victor Lazlo / THE SOUND OF EXPECTATION
06. Weekend Break 2
07. 土岐麻子 / SUNDAY MORNING
08. Jennie Medin / YOU ARE NOT ALONE
09. Riovolt / E DIFICIL ESPERAR -RIO VERSION-
10. Zeb / BRAZILENCO
11. Weekend Break 3
12. Syncopation / BREAKOUT
13. Sam Paglia & The B-Movie Heros / AFTER PIZZA
14. Scat Firework / SE VOCE PENSA
15. Meta Roots / I'LL BET YOU THOUGHT I'D NEVER FIND YOU
16. Patty Pravo / METTI UNA SERA A CENA
17. Weekend Break 4
18. Be the Voice / ROCK WITH YOU
19. Olivia / L-O-V-E
PREMIUM CUTS 2007 SCEDULE

毎月第1水曜日【Premium Cuts 2007】
チャージ 2,000yen /1d
※誕生月に入場の方、入場料無料
※先着30名様にPREMIUM CUTS2007オリジナルMIX CD(非売品)プレゼント

11/7 wed. -PREMIUM CUTS#05 リリースPARTY 後編-
DJ:鈴木雅尭(APRIL SET), 佐野真久(CAFEスタジオ), 植原良太, 仲山慶, ZOO-KA(VINAL FORCE), tomomieland

12/5 wed. -PREMIUM CUTS-
DJ:鈴木雅尭(APRIL SET), 佐野真久(CAFEスタジオ), 植原良太, 仲山慶, ZOO-KA(VINAL FORCE), tomomieland

毎月第3木曜日【Premium Cuts presents ビストロジャズ】
10/18 thu. 11/22 thu. 12/20 thu. チャージ 1,000yen
DJ:鈴木雅尭(APRIL SET), 神谷直明(BOOT BEAT), 藤澤志保(GROOVY SAUCE), 遊民, 渡会英文, 藤本曜
TWISTE ET CHANTE
ROY HAYNES / SUGAR ROY ROY HAYNES / SUGAR ROY
(KITTY) LP

ロイ・へインズといえば、ブルーカフェでも使わせてもらった、アルバム『WE THREE』収録の「REFRECTIONS」がマイ・フェイバリットですが、それに匹敵するほどの美メロなピアノ・ジャズボッサが収録されているのが、名ベーシストにしてロイの盟友中村照夫プロデュースによって76年にNYで録音された、KITTYレコード制作の本作『SUGAR RAY』。カツカツと小気味よく刻まれるロイのリムショットに乗って絶品のピアノを踊らせるのは名手トミー・フラナガン。4ビート・ナンバー「SNAP CRACKLE」などでのロン・カーターのウォーキング・ベースも流石の3味わいです。
丸山繁雄 / A YOUNG FATHER'S SONG 丸山繁雄 / A YOUNG FATHER'S SONG
(AKETA'S DISK) LP

現在も現役バリバリで活躍している本格派ジャズ・ヴォーカリスト&コンポーザー丸山繁雄が81年にリリースしたデビューLP。全曲オリジナルでしかも全曲素晴らしい魅力に溢れています。中でももっとも輝いているのは、CDリイシュー時に各媒体でも取り上げられたスキャット・ナンバー「I SING SAMBA」でしょうか。いきなりスキャット全開のオープニングから7分強のブラジリアン・チューン。まったくダレるところがなく、長尺の曲で現場使いのために僕がよくやるようなショートカット・エディットを施す余地もありません。同じくスキャット・サンバな「SPRING BARGAIN」もごきげん。
OSWALD D'ANDREA / STARTING-MUSIC AUTO OSWALD D'ANDREA / STARTING-MUSIC AUTO
(POLYDOR) LP

同じスキャット・ジャズつながり。こちらは60年代のライブラリー的フレンチ・ジャズの一作で、おそらくモーターカー、モーターレースをイメージしたアルバム。ダイナミックなオーケストラル・スウィングに乗って、めくるめく混声スキャットが駆け巡る、とてもサントラ的ジャズであるとも言えます。ミッシェル・ルグランやアラン・ゴラゲールなどの洒脱なフレンチ・ジャズが好きな人にはたまらない一枚。「STARTING-TEMPO」や「COMPTEUR FOU」といった高速4ビート、「PARE-CHOKING」「PLEINS PHASE」といったイエイエ・ジャズなど、キャッチーで使える曲多数。
FRED ADISON / ESCALE AU SOLEIL FRED ADISON / ESCALE AU SOLEIL
(PICTURES) LP

おそらく上の盤とほぼ同時代のフランス盤で、90年にエールフランスに吸収合併されたフランス第2の航空会社UTA(United Talent Agency)が制作したノベルティLP。この類いのアルバムの多くがそうであるように、本作も<JERK><BAMBA><BLUES><TANGO>などなど、世界のさまざまな音楽スタイルを取り入れて空をめぐる旅の楽しさを歌にしています。中でも<SAMBA>のリズムに乗せてGINA GARDELという女性が歌う「L'AMOUR EST UN REVE」「NOSTALGIE DU BRASIL」の2曲が秀逸。7インチ・カットされていてもおかしくない、キュートでうきうきするような仕上がりです。
HOLLIES / RUSSIAN ROULETTE HOLLIES / RUSSIAN ROULETTE
(POLYDOR) LP

ホリーズっていえば、その後あのクロスビー・スティルス・ナッシュ・アンド・ヤングに参加することになるグラハム“OUR HOUSE”ナッシュが60年代に結成し、「バス・ストップ」を世界的に大ヒットさせたロンドンのグループ、くらいの認識しかありませんでしたが、メンバーの入れ替わりなど何度もありつつ、実に20年近く活動していたんですね。すごいことだ(ブルーカフェはまだ8年。笑)。結成から10年以上の時を経て発表された本作も、多彩な音楽性を取り入れながらそのベースにある美しいコーラス・ワークを随所で聴かせてくれる佳作。フリーソウル・ライクな「DARAGGIN' MY HEART」が白眉。
ANNE MARIE DAVID / MEETINGS... ANNE MARIE DAVID / MEETINGS...
(ARCO) LP

83年にノルウェイで録音されたこのアルバムの主役、アン・マリー・デイヴィッドはフランス国籍だという情報もありますが、定かではありません。すべて英語で歌われています。収録曲はニール・セダカ、ポール・アンカ、ジョン・レノンなどの代表曲のカヴァーが主ですが、中でもニール・セダカの「ALL YOU NEED IS THE MUSIC」と「HERE WE ARE FALLING LOVE AGAIN」がダンサブルなヴァージョンでオススメ。特にメタ・ルースやアニタ・ストランデールなど多数のアーティストもカヴァーする後者は、80年代的なシンセの味付けも控えめな名カヴァー。踊れます。
DISCO TEX & THE SEX-O-LETTES / HOT LAVA DISCO TEX & THE SEX-O-LETTES / HOT LAVA
(CHELSEA) 7"SINGLE

微妙なメイクとファッションだけど、意外にいまもこういう人っていそう。DOUBLE STANDARDで小西さんがデビュー・アルバムを紹介していたこのディスコ・ユニット。本作は76年、空前のディスコブームに湧いていた日本でも「ホット・ラヴァ」のタイトルでリリースされたシングルですが、これがキャッチーなホーン・フレーズと景気のいいかけ声、スキャット・コーラスといったノリノリごきげんな要素を結集させた傑作ファンカラティーナというかディスコ・サルサ。おそらくエクステンデッド・ヴァージョンをAB面に分割したのでしょうが、A面パートだけで充分楽しめます。
SYNCOPATION / OF BLUE SYNCOPATION / OF BLUE
(GENEON) CD

世界的なジャズ・ヴォーカル・グループ、マンハッタン・トランスファーのシェリル・ベンティーンがバークリー音楽院で見出したという4人組ボーカル・グループのデビュー・アルバム。プロデュースもカルロス菅野という豪華布陣。スウィングアウト・シスターの「BREAKOUT」、カーペンターズの「CLOSE TO YOU」、TLCの「WATERFALLS」といったカヴァー、オリジナルの「OF BLUE」などで、その音楽性の豊かさを如何なく発揮しています。特にオススメはフロアキラーなジャズ・サンバ・アレンジの「BREAKOUT」。『WEEKEND SOUNDTRACK』でもリード・トラックのひとつです。
SCAT FIREWORK / CORRIDA SCAT FIREWORK / CORRIDA
(WORLDAPART) CD

やはり今回の『WEEKEND SOUNDTRACK』にも収録しました、日本のクラブ・ジャズ・ユニットの03年のデビュー・ミニ・アルバム。ボッサ・ビートやアシッド・ジャズ・テイストの曲など、クラブ・ミュージック・マナーのナンバーの全編に美しく伸びやかなスキャット、コーラスが生かされています。今回『W.S.』に収録したのはエリス・ヘジーナの名唱でも知られる『SE VOCE PENSA』ですが、それ以外にもアタッキーなピアノとスキャットが素晴らしいタイトル曲、ヴォーカルがベリーキュートな「LITTLE FISH」など、どれを収録しようか最後まで悩んだほどの佳曲が並びます。
BOUGAIN VILLE-A / A SANDY BEACH APRIL SET REMIX BOUGAIN VILLE-A / A SANDY BEACH APRIL SET REMIX
(NAOSHIMA RECORDS) 12"

ブルーカフェでのライブでもおなじみの和製ポップ・ボッサ・ユニット、ブーゲンビレーアの新作は、彼らの代表曲のひとつ「A SANDY BEACH」(日曜日の浜辺ではなく、砂浜です)の、僕とそれからU-SUKE OGURAクンのリミックス、そしてブーゲンによるシュガーベイブの名曲「DOWN TOWN」のカヴァー2ヴァージョンを収録した12インチ。僕のリミックスはかつて小沢健二も「僕らが旅に出る理由」で引用したあの某名曲のホーン・フレーズをネタに使わせてもらい、かなりのピークタイム仕様サンバ・ブレイクにすることが出来たと思います。ぜひぜひお試しください。
 line