今月の10曲
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お知らせ〜PARTY CREW募集

◆オルガンバーのレギュラー・パーティー「PREMIUM CUTS2007」「ビストロジャズ」「BLUE CAFE」では、一緒にパーティーを楽しく盛り上げてくれるDJ、ライブ・アーティスト、スタッフなどを募集します。あと、個人的に曲づくりの過程でプログラミングをしてくれる人あるいは合作でも募集しています。

◆特にいままで門戸を閉ざしていた訳ではなく、これまでにも自薦他薦でメンバーに加わり今も活躍しているDJはおりますが、このところ立て続けに何人かの方から、"聴いてください"と、MIX CDやオリジナル楽曲のCD-Rをオルガンバー宛に送られてきたりしていて、もしそうした参加希望者、出演希望者がもっといらっしゃるならぜひ会ってみたいなぁと思い、こうして広く告知させてもらうことになりました。

◆繰り返しにもなりますが、これはオルガンバーでのDJ&スタッフ募集やイベント募集ではなく、あくまで僕のパーティーでのメンバー募集です。ただオルガンバーでやっていただく以上は、早い時間のサポート・メンバーでも(DJの場合は最初はここからになると思いますが)レギュラー・メンバーでも、やっぱり表現のクオリティというか、お客さんに2000円のチャージを払うに充分値すると思ってもらえる最低限のクオリティが求められます。あとパーティー的には、お互いの目指す方向性にズレがないかどうかということが、参加してもらえるかどうかの基準になってくると思います。

◆興味のある方は、出来ればプレイもしくは演奏・作品(短尺で可)を収めたCD-RかMDを持参の上、上記3つのパーティーのいずれかに遊びに来てください。郵送でもいいことはいいのですが、あまりフットワークの重たい人はPARTYのメンバーとしてもどうかなと思いますので、原則的には直接お会い出来ればと思います。もちろんそうした目的で遊びに来てくれた方からチャージをとるようなことはしませんので、キャッシャーでその旨、明言してください。

◆タイミングが合わずにキャッシャーに言付けられる方、あるいはプログラミング作品をお送りいただける方も必ず連絡先を添えてください。せっかくMIXとか作品とか聴かせていただいても、感想も伝えられないので(先日CD-Rをオルガンバー住所で僕宛にお送りいただいた○○-○○○○さん、連絡先をお教えください)。ぜひお待ちしております!
キャリア、性別など問いません。あくまでやる気本位です。
PREMIUM CUTS 2007 SCEDULE MAY & JUNE

毎月第1水曜日【Premium Cuts 2007】
5/2wed. 6/6wed. チャージ 2,000yen /1d
※誕生月に入場の方、入場料無料
※先着30名様に鈴木雅尭によるオリジナルMIX CD(非売品)プレゼント
DJ: 鈴木雅尭(APRIL SET), 佐野真久, 仲山慶, 志水貴史, 植原良太, Q☆PON, tomomieland

毎月第3木曜日【Premium Cuts presents ビストロジャズ】
4/19 thu. 5/17 thu. 6/21 thu. チャージ 1,000yen
DJ: 鈴木雅尭(APRIL SET), 神谷直明(BOOT BEAT), 藤澤志保(GROOVY SAUCE), 遊民, 渡会英文, 藤本曜
TWISTE ET CHANTE
MARKKU JOHANSSON / & FRIENDS MARKKU JOHANSSON / & FRIENDS
(KOMPASS) LP

フィンランドのトランペッター、マーク・ヨハンソンが親しいミュージシャンたちと89年に制作したハードバップ好盤。A面が彼のオリジナルでB面がカヴァー曲という構成ですが、A面トップを飾るオリジナル曲「BLUES LATINO」がいきなりのハイライト・ナンバー。ボンゴの効いた軽快なアフロ・ジャズ・リズムにトランペットとサックスの2管が絶品のテーマが乗り、イントロだけで鳥肌が立つかっこよさ。某和製CLUB JAZZ元ネタと思われます。B面のホレス・シルバー「ST. VITUS DANCE」の、フリューゲル・ホルンがリードするミドル・テンポ・カヴァーもしびれます。
DUSKO GOYKOVICH / BLUES IN THE GUTTER DUSKO GOYKOVICH / BLUES IN THE GUTTER
(ASTRANA) LP

おなじみユーゴスラビアが生んだ名トランペッター、ダスコ・ゴイコヴィッチが84年のサラエボ冬期オリンピックを記念して制作されたアルバム。会場売店が主な購入可能場所だったという話を聞きましたが、なんという贅沢な記念品でしょうか。いまもいろいろなイベントでのみ買える記念CDとかあると思いますが、レコードってやっぱり独特な贅沢感がありますね。第一今ではもう考えられないし。お得意の哀感のメロディーが沁みるジャズ・サンバ「SAMBA DE LOVES ME」が絶品です。他にもHIPな8ビート「THINK IN HALF TIME」やミドル・ボッサ「FAROS」など大充実の逸品。
CLARK TERRY / AND HIS JOLLY GIANTS CLARK TERRY / AND HIS JOLLY GIANTS
(VANGUARD) LP

カウント・ベイシー、デューク・エリントンなどのスイング・マスターとの共演からなんと現在に至るまで半世紀近く現役で活躍し、かつ若手の育成にも尽力しているというUSトランペッター、クラーク・テリーの、これは75年のリーダー・アルバム。とにかくテンション高いです。下世話一歩手前のキャッチーなジャズ・サンバ、バップ・ナンバーが並びます。尺も手頃で歯切れよく、いわゆる“ごきげん”です。ビストロジャズ的ストライク・ゾーン。これだけハイテンポの曲が並ぶアルバムも珍しいんじゃないかなぁ。「虹の彼方に」とか「フリントストーン」とか、選曲もキャッチー。
NATIVE / PRUSSIAN BLUE NATIVE / PRUSSIAN BLUE
(INFRA COM) 12"

名古屋出身のジャズ・バンドNATIVEの、ヨーロッパ・リリースも決定した2ndアルバムからのアナログ・カット。新譜です。タイトル曲「PRUSSIAN BLUE」は風格さえ漂うヨーロピアン・ジャズ・マナーの快作。そしてそのニコラ・コンテ・リミックスはなんと、この曲をイタリアのお抱えミュージシャンをフィーチャーして全面弾き直し。リミックスというよりカヴァーですね。ストレート・バップなオリジナルも、アフロキューバンなニコラ版も共に素晴らしいです。ライドの効いた快速アフロキューバン・ナンバー「STEP IT ! 」も絶品。大好きです。全体にすごく成熟を感じます。
JOE DI STEFANO / ALONG THE BYWAYS JOE DI STEFANO / ALONG THE BYWAYS
(SONORA) LP

ルイジアナのローカル・レーベル発(録音はニューヨーク)。たぶんナイトクラブ営業系の人たちだと思うんですが、そういうマイナー感漂うアルバムとか、ショウビズ感プンプンのアルバムとか、生っ粋のジャズファンが見向きもしないような作品、嫌いじゃないです。ていうか大好物。現場で鍛えられているからセンスも技量もすごいものに当たることが多々あるし。本作にもソフト・ディスコな「フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン」とか、ごきげんなスイング・アレンジの「ジャスト・ア・ジゴロ」とか、プレカツ的ど真ん中のナンバーが収録されていてうれしい限り。使い倒します。
STAN REYNOLD / GO GO A DISCOTHEQUE STAN REYNOLD / GO GO A DISCOTHEQUE
(PHILIPS) LP

以前にこのコーナーや『DOUBLE STANDARD』などで別盤『DANCE PARTY』を紹介しトランペッター兼バンマス、スタン・レイノルドの66年盤。『DANCE〜』と違って本作には残念ながらヴォーカリストはフィーチャーされていませんが、演奏自体は相変わらずウキウキごきげんです。全体的にラテン・パーカッションが効いたティワナ・サウンドっぽいアレンジで、特にビートルズ「HELP!」の高速ラテンなカヴァーがいい調子。パーカッション・ループで始まるので繋ぎやすいし。ツゥィスティンな「IN THE MIDDLE OF NOWHERE」や「DOWNTOWN」もオススメです。
ALAIDE COSTA / SAME ALAIDE COSTA / SAME
(SOM/MAIOR) LP

78回転レコードの時代から活躍し、たくさんの作品を残してきたブラジル人シンガーの、65年の傑作アルバム。素朴でどこか郷愁を誘う歌声。そしてエルロン・シャービスやオスカル・カストロ・ネヴィスのオーケストレーションによる演奏が素晴らしく洗練されています。いわゆるフロア・チューンというか、踊れそうなナンバーは「A VOZ DO POVO」と「黒いオルフェ」の2曲で、どちらも最高のバランソ・ジャズですが、それ以外の静かな曲、リズムが特に立っていない曲も、部屋聴きに強くオススメしたい完成度。メランコリックな「PRECISO APRENDER A SER SO」や「DIZ」など。沁みます。
KIT ANDREE / ON LARIMER SQUARE KIT ANDREE / ON LARIMER SQUARE
(HOCTOR) LP

こちらも以前、別盤『YOU ARE ON MY MIND』を本コーナーや『ダブスタ』などで紹介したデンバーの女性シンガー兼ダンサーのアルバム。アレンジは『YOU ARE 〜』と同じく、旦那さんのバイロン・ピーターソンで、ライトハウスのファンキー・ロック大傑作「ONE FINE MORNING」やキャロル・キングのフロア人気ナンバー「I FEEL THE EART MOVE」を、オリジナルの疾走感を損なわないナイス・アレンジでカヴァーしています。スパイラル・ステアケースの不滅の名曲「MORE TODAY THAN YESTERDAY」がごきげんなスィング・アレンジで歌われているのも高得点です。
MARTA SVENSON / MARTA MARTA SVENSON / MARTA
(PRIM) LP

PRIMっていったら前にやっぱり本コーナーで男性シンガー・ソングライター、イングマール・ヨハンソンのアルバムを紹介した宗教系レーベルですが、本作は幸か不幸かスウェーデン語で歌われているので、(おそらく)敬虔な歌詞の意味は伝わってきません(笑)。問題なのはAラスの「TROR DU」というレゲエっぽいアレンジのナンバー。クレジットは彼女のオリジナルになっていますが、誰がどう聴いてもトッド・ラングレンの名曲「I SAW THE LIGHT」の寸分たがわぬカヴァー。それがまた使えるいいバージョンで。そんな風にパクった曲で“道”を説かれてもねぇっていう感じですが(笑)。
EEK A MOUSE / U-NEEK EEK A MOUSE / U-NEEK
(ISLAND) LP

70年代半ばから現在まで歌い続けるジャマイカ出身のレゲエ・レジェンド、イーク・ア・マウス。ニューヨーク、ジャマイカ、カリフォルニアで91年に録音された本作は、ISLANDらしいポップさにあふれていて、レゲエ・ファン以外の人でも楽しめる作りになっています。目下僕がフロアでヘヴィー・ユースしているのが、かのレッド・ツエッペリンの異色のレゲエTUNE「DYER MAKER」のカヴァー。原曲がそもそも文句の付けようのないキャッチーな曲ですが、飄々としたヴォーカルも相まってとびきり楽しいバージョンになっています。ブレイクビーツな「YOU'RE THE ONLY ONE」もいい。
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