今月の10曲
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◆2月7日のPREMIUM CUTS2007は、去年大型トラックに巻き込まれる大事故に遭い、3カ月のリハビリを経て奇跡の生還を果たしたDJ Q☆PONの復帰祝い&バースデー。TOMOMIELANDも誕生日で、ついでに僕の新作『PREMIUM CUTS #04 SPICE OF LIFE』のリリース・パーティー(笑)という盛りだくさんなスペシャル。気鋭のバンドJIVE ONE FAMILYのライブをフィーチャーして盛大におこなわれました。スカ、カリプソ、レゲエ、ソウルなどをバックグラウンドにしたピースフルでリラクシンなそのサウンドにみんな笑顔で盛り上がっていました。しかし警察の人に「トラックにあと10センチ寄られていたら死んでたね」って言われた大事故から3カ月足らずでギプスも包帯もなく、普通にDJ出来るまでに復活するなんて本当にびっくり。それどころかジャイヴ・ワンのライブの時なんかブースで飛び跳ねて踊ってたもんなぁ(笑)いやぁ、Q☆PONは超人です、ほんと。鈴木雅尭(APRIL SET)
平日とは思えない盛り上がりを見せてくれたJIVE ONE FAMILYありがとう!
Q☆PON復活&誕生日おめでとう!tomomieland誕生日おめでとう!
◆おそらく4月頃になると思いますが、4年ぶりになりますAPRIL SETの新12インチ『CARNIVAL EP』がブルーカフェ・レーベルからリリースされます。大河原泉ちゃん(QYPTHONE)をゲスト・ヴォーカルに招いてCARDIGANSの代表曲をカヴァーした「APRIL SET / CARNIVAL」は、もともとはBLUE CAFEのコンピ12"シリーズのN°4に収録され、いまでもピーク・タイムにヘヴィー・ユースしている愛着の一曲ですが、N°4が速攻でSOLDしてしまい再シングル・カットのリクエストが多かったので、今回ラテン・パーカッションを新録し、ヴォーカル・エフェクトなど全面的な新ミックスダウンを施した、より“アがる”バージョンでリリースする運びとなりました。反対面はPLAYAのYUIAVEちゃんの透明感のあるヴォーカルと阿部登君の繊細なピアノが印象的な新録のBOSSAヴァージョンです。現在はそれに続く新曲も何曲か制作中で、間隔をおいてシリーズで12"をリリースしていこうと計画しています。詳細はまたこのページでお知らせします。鈴木雅尭(APRIL SET)
APRIL SET / CARNIVAL EP (APST-0001)
限定12インチ 1260円(税込)4月リリース予定

Side A
1. CARNIVAL (2007 NEW MIX)
2. CARNIVAL (2007 NEW MIX) DUB

Side B
1. CARNIVAL -BOSSA FLOAT-
2. CARNIVAL -BOSSA FLOAT- DUB
Produced by Masanori Suzuki (April Set)
PREMIUM CUTS 2006〜PREMIUM CUTS 2007 SCEDULE FEBRUARY&MARCH

毎月第1水曜日【Premium Cuts 2007】
3/7 wed. 4/4wed. チャージ 2,000yen /1d
※誕生月に入場の方、入場料無料
※先着30名様に鈴木雅尭によるオリジナルMIX CD(非売品)プレゼント
DJ: 鈴木雅尭(APRIL SET), 佐野真久, 仲山慶, 志水貴史, 植原良太, Q☆PON, tomomieland
LIVE(2/7): JIVE ONE FAMILY

毎月第3木曜日【Premium Cuts presents ビストロジャズ】
2/15 thu. 3/15 thu. 4/19 thu. チャージ 1,000yen
DJ: 鈴木雅尭(APRIL SET), 神谷直明(BOOT BEAT), 藤澤志保(GROOVY SAUCE), 遊民, 渡会英文
TWISTE ET CHANTE
DICK BRAVE & THE BACKBEATS / DICK THIS ! DICK BRAVE & THE BACKBEATS / DICK THIS !
(WEA) LP

ドイツで人気のネオロカ・バンド、2003年のアルバム。21世紀に入ってもCDだけじゃなくてアナログLPでリリースするWEAはいいレーベルですね。 全編ごきげんなロカビリー、ジャイブにあふれてますが、何といっても一番の目玉はエアロスミスの大ヒットナンバー「WALK THIS WAY」のカヴァー!ガッツあふれるあの永遠のギター・リフからはじまるとびきり威勢のいいロカビリーはフロア破壊力抜群です。最近のSWING〜JIVEの流れでは欠かさず使ってます。3月末発売の新作『ビストロジャズ -swing swing swing-』にも収録予定です。
UPTOWN HORN BAND / A SHOT IN THE DARK UPTOWN HORN BAND / A SHOT IN THE DARK
(ROADSIDE) LP

ニューヨークのホーン4人組の2ndアルバム。この人たちはセッション・チームとしても一流らしくJBやストーンズ、ジョー・コッカー、トム・ウェイツなど、そうそうたるアーティストのレコーディングに参加していたようです。87年発表の本作は時代柄、パンク、ニューウェイブ、スカ、ネオロカなどのエッセンスが強く見られます。どの曲のポイントも当然ながらブリブリのホーン。特に「EVERYTIME I HEAR THAT MELLOW SAXOPHONE」というナンバーが腰に来るジャングル・ビートで最高です。やさぐれ感いっぱいのダミ声ヴォーカルも文句なし。
EARTHA KITT / SENTIMENTAL EARTHA EARTHA KITT / SENTIMENTAL EARTHA
(RCA) LP

女優兼歌手として50年代から活躍していたアーサ・キット。ベトナム戦争泥沼化の頃、ホワイトハウスの昼食会に招かれた席で戦争反対を訴えて10年間もアメリカで干されていたというエピソードは、「ブッシュ大統領が同郷のテキサス出身であることが恥ずかしい」とイラク戦争を非難してラジオ局などからボイコットされ、先だってついにグラミー賞主要3部門を制覇したディキシー・チックスを思い出させます。70年の本作はアメリカで活動出来ずヨーロッパを拠点にしていた頃の傑作。「THE WAY YOU ARE」はフロアを切なく揺らすGROOVEナンバー。
AUREUS / GOIN' UP AUREUS / GOIN' UP
(RIFF) LP

紅一点ヴォーカリストを含むアメリカの白人7人組グループAUREUSの78年のアルバム。このユニットのプロフィールもこのレーベルも詳細はまったく不明ですが、演奏力、ハーモニーともにその実力はかなりのものです。ジョー・コッカー作のファンキーな「SOMETHING'S COMIN' ON」、ブラジリアン・フリーソウルな「REFLECTION OF MY LIFE」といったフロア・ユースなナンバー。そして白眉はジノ・ヴァネリの傑作で辰緒さんも以前レコメンドしていた「JACK MIRACULOUS」の疾走感あふれるカヴァー。高速ジャズ「SOON IT'S GONNA RAIN」も 抜群です。
DANCE OF THE UNIVERSE ORCHESTRA / YOU MAKE ME WANT TO SING DANCE OF THE UNIVERSE ORCHESTRA / YOU MAKE ME WANT TO SING
(FM) LP

サンディエゴのローカル・ジャズ・バンドのほぼ自主に近い78年のアルバム。軽やかなブラジリアン・フュージョン・ナンバーのタイトル曲はキティ・ウィンターやラファエラ・レンズリィなどのキラーなヨーロピアン・ブラジリアンをも彷佛させる傑作。ジャズのスタンダード・ナンバー「THIS CAN'T BE LOVE」のハイテンポな4ビート・カヴァーでも、リード・ヴォーカルKEVYN LETTAUのスキャットも交えた清廉な歌声が心地よく響きます。チコ・ハミルトンにインスパイアされたという「CARNIVAL DREAMS」は10分近いインストルメンタル・ブラジリアンの大作。
LOS EPS / LATIN RHAPSADY LOS EPS / LATIN RHAPSADY
(APSA) LP

ロス、マイアミ、メキシコシティーを拠点にした国際線エアラインAPSAの“旅”をイメージしたノベルティ・レコード。だからRHAPSODYじゃなくてRH"APSA"DY。APSAにゆかりのミュージシャンや実際の社員で結成された6人組LOS EPSの繰り出すサウンドは、ラテン、マンボ、ジャズを基調とした大人の愉悦に満ちたもの。ディー・フェリス・トリオでもおなじみの「NIGHTINGALE」やスタンダード・ナンバー「FLY ME TO THE MOON」軽快なラテン・カヴァーや、「霧のサンフランシスコ」「LUCKY MAMBO」といったヴォーカル・ナンバーがオススメです。
JOHNNY FRIGO SEXTET / JAZZ DANCE 107 JOHNNY FRIGO SEXTET / JAZZ DANCE 107
(ORION) LP

ジャズ・ダンサーGUS GIORDANOのディレクションによるラテン・ジャズ・アルバム。JOHNNY FRIGO SEXTETといえば「SCORPIO」という曲がネタとしても人気のジャズ・ヴァイオリニスト、のはずなんだけど、ここでリードを取っているのはホーンやピアノばっかりでヴァイオリンなんて全然聴かれません。別人かなぁ。すいません知識が足りなくて。でもラテン・ジャズのアルバムとして聴いて(使って)ごきげんな作品であることは間違いありません。オリジナルの「THE ARABIAN」や「HAPPY MEDIUM」、スタンダードの「ST.LOUIS BLUES」などなど。
BERNIE SENENSKY / NEW LIFE BERNIE SENENSKY / NEW LIFE
(PM) LP

カナダ出身のこのジャズ・ピアニストが自分の5才の息子に捧げた76年リリースの本作は、なんでもその収録曲「LOLITO'S THEME」をヨーロッパのJAZZ DJの人たちも好んで使っていることで有名なアルバムだそうです。確かに印象的なピアノ・リフからカツカツと硬質なリム・ショットに導かれてピアノがとてもよく踊るキラーなジャズ・ボッサですね。哀愁をたたえたメロディーも印象的だし。4分弱にコンパクトにまとまった尺もDJユース。父親の慈愛を感じさせるその名も「LITTLE WALTZ FOR A LITTLE BOY」も優しく素敵なジャズ・ワルツです。
大隈寿男トリオ / THE MELODIES OF LOVE 大隈寿男トリオ / THE MELODIES OF LOVE
(SMS) LP

83年の1stアルバムから現在に至るまで第一線で精力的に活動しているジャズ・ドラマー大隈寿男の、86年の2ndアルバム。ピッコロベースで大御所ロン・カーターも友情参加しています。そしてそのロン・カーターとも親交の厚いピアニスト、ジョー・サンプルの代表曲「CARMEL」のカヴァーが素晴らしい。白木秀雄ほどの激しさはないですが、正確でセンスのいいアフロ・キューバンのドラムに乗って、青木弘武のピアノがリリカルなメロディーを紡いでいきます。ロン・カーター客演の「AH, RIO」というミッド・テンポのジャズ・ボッサも温かみに満ちたいいテイクです。
原信夫とシャープス・アンド・フラッツ / DRUM SCOPE 原信夫とシャープス・アンド・フラッツ / DRUM SCOPE
(KING) LP

昭和の日本を代表する三人のジャズ・ドラマー、ジョージ川口、ジミー竹内、そして白木秀雄が、同じく当時の日本を代表する名バンドだったシャープス・アンド・フラッツのもとに結集し共演を果たした1957年のアルバム。全編ダイナミックなビッグ・バンド・サウンドを三人のドラマーがぐいぐいと牽引していく様はまさに圧巻。特にラテン・クラシックな「南京豆売り」でのジミー竹内のアフロ・ラテンなドラミングは痛快そのもの。豪快なスウィングでキメる白木秀雄の「BESAME MUCHO」は以前に紹介した彼の『PLAY BOSSA NOVA』でもジャズ・ボッサで再演しているので、聴きくらべるのも面白いです。
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