今月の10曲
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PREMIUM CUTSのアナザーライン『ビストロジャズ』いよいよ始動!

◆いよいよ今月25日の土曜日、MIX CD『PREMIUM CUTS』シリーズのジャズ・ライン『ビストロジャズ』の第一弾がリリースされます。神谷BOOTBEAT直明君、藤澤志保(GROOVY SAUCE)嬢、遊民君たちとオルガンバーでスタートした同名タイトルのフロアジャズPARTYと同様、本格派のユーロ・ハードバップやレアなブラジリアン・ジャズから、ショウビズ・ヴォーカル、カクテル・ラテンジャズ、90sフェイクスイングまで、自在な視点で最高鮮度のナンバーばかりをノンストップMIXしました。

◆アグリー・ダックリング・ネタの極上マンボTUNEジャック・コスタンツォやブラジリアン・ジャズ・ボッサ最高峰のボサノヴァ+5、ラズ・マタズやヴィック・ダモーンなどのごきげんショウビズ・ボーカル、人気の「ロシュフォールの恋人たち」やスティング「エブリ・ブレス・ユー・テイク」のスウィンギーなカヴァー、ナディーン・ジャンセンやジーン・レシアなどの疾走感あふれるスキャット・チューン、クラウディアやリタ・ウィリアムスなどの珠玉のニュー・ディスカバリー・ボッサ、ディープ・リヴァー・カルテットやジャングルブック・グルーヴスのフェイク・スイングなどなど、今回もプレカツならではの耳新しくキラーなセレクション。さらにPLAYAのレゲエ・チューン「スルー・ザ・ファイア」をなんとユーロジャズのグスタフ・ブロムとブレンドしたAPRIL SETビストロジャズ・リミックスも収録!

◆味本意の大衆食堂を意味する『ビストロジャズ』のタイトルの通り、気難しさゼロ!ジャズの多様な楽しさを誰もが存分に味わえるニュースタイルのJAZZ MIXになっています。

◆取り扱いはダンス・ミュージック・レコード、JETSETレコーズ、ディスク・ユニオン、ウルトラヴァイヴ、チクロ・マーケット、バージン・メガストア、ディスクデシネ、コーナーショップ、そしてオルガンバー・キャッシャーなど。今回も限定生産となりますので、ぜひお早めにお求めください。

◆なお、この更新時にはもしかするともう終わっているかも知れませんが、11/16のビストロジャズ@オルガンバーは本作のリリースパーティー。当日のみの先行発売を予定していますので、ぜひ遊びに来てください!
PREMIUM CUTS presents ビストロジャズ-primo piatto- (CSMP0005 / 税込価格1,890円)
お買い求めはDMR、JETSET、ディスク・ユニオン、ヴィレッジバンガード、
チクロ・マーケット、ディスクデシネ、オルガンバー・キャッシャーなどで
PREMIUM CUTS 2006 SCEDULE  NOVEMBER〜JANUARY

毎月第1水曜日【Premium Cuts 2006】
11/1 wed. 12/6 wed. チャージ 2,000yen /1d
※誕生月に入場の方、入場料無料
※先着30名様に鈴木雅尭によるオリジナルMIX CD(非売品)プレゼント
DJ: 鈴木雅尭(APRIL SET), 佐野真久, 仲山慶, 志水貴史, 植原良太, Q☆PON, tomomieland

毎月第3木曜日【Premium Cuts presents ビストロジャズ】
11/16 thu. 12/21 thu. 1/18 thu. チャージ 1,000yen
DJ: 鈴木雅尭(APRIL SET), 神谷直明(BOOT BEAT), 藤澤志保(GROOVY SAUCE), 遊民, 渡会英文
TWISTE ET CHANTE
UMEA BIG BAND / SLIDE HAMPTON IN MONTREUX UMEA BIG BAND / SLIDE HAMPTON IN MONTREUX
(GAZELL) LP

伝説の作曲家&ジャズ・トロンボーン奏者にしてアメリカ音楽史に残るアレンジの神様、スライド・ハンプトン。60年代の後半に多くのジャズ・ミュージシャン同様ヨーロッパに新天地を求めたことで、スウェーデンを代表する名門ビッグバンドのひとつウメオ・ビッグバンドとの共演が実現したようです。70〜71年の世界各地での公演の記録を収めた本作には、アフロキューバン・ビートと4ビートが交錯するダイナミックなナンバー「THAT HAT」やハンプトン自身のスリリングなブロウが楽しめる「B. AND S.」など、洗練されたビッグバンド・ジャズの魅力が凝縮されています。
V.A. / THE TEN YEARS AT RONNIE SCOTT'S V.A. / THE TEN YEARS AT RONNIE SCOTT'S
(CBS) LP

英国の老舗ジャズ・クラブ、ロニー・スコット。当初は地元ミュージシャンがメインだったのがやがて欧米のスター・プレイヤーも多数出演するようになり、名門クラブの地位を確立したようです。開店10周年のアニバーサリー・アルバムとなる本作にはメイナード・ファーガソンやウディ・ハーマン、クラーク=ボラン・バンドなどのビッグネームの素晴らしい演奏が並びますが、中でもイチオシは店主のロニー・スコット自身のバンドによるラテン・アクセントのハードバップ「RICORDE ME」。これが程よい尺に凝縮された最高にスタイリッシュな逸品です。『ビストロジャズ』で聴いてみてください。
JAZZ FRIENDS / SAME JAZZ FRIENDS / SAME
(BLACK GOLD) LP

チャーリー・バードやコル・ノーラン・カルテットとの共演を含む、フィリピンのジャズ・バンドの77年作のアルバム。こう言ってはなんだけど、知らないで聴いていると欧米の一流のビッグバンドの録音だと信じてしまいそうなほど、演奏力もアレンジも驚きのクオリティ。上記SLIDE HAMPTON盤と並べて聴いても遜色ありません。「JAZZ COMPLEX」や「LULAY」などはビッグバンド・スイングの典型的な傑作。そしてクールこのうえないジャズボッサの名曲「BLUES-A-NOVA」。7SAMURAIがリコンストラクションしてその名も「BLUESANOVA」というタイトルでリリースしていました。
ROMI & JOKERS / CHEEK TO CHEEK ROMI & JOKERS / CHEEK TO CHEEK
(KING) LP

ヴォーカリスト亜樹山ロミをフィーチャーした和製ジャズ・ユニットの、セルフ・アレンジメントによる84年のセカンド・アルバム。時代柄、曲によってはちょっとテクノ・ポップ感が漂う局面もあるのですが、僕のフェイバリット・ナンバーのひとつ「BEI MIR BIST DU SCHON -素敵なあなた-」(『ビストロジャズ』にも2バージョンを収録)や「MY BLUE HEAVEN -私の青空-」、「GOODY GOODY」などは王道ショウビズ・スイングな作りでHAPPY度満点。他にもラテン・ニュアンスのタイトル曲など、いい曲いろいろ。全体を通してハーモニー・ワークも見事な、いいアルバムです。
SHEILA SOUTHERN & THE MIKE SAMMES SINGERS / HELLO DOLLY SHEILA SOUTHERN & THE MIKE SAMMES SINGERS / HELLO DOLLY
(MARBLE ARCH) LP

女優兼シンガーの才女シェイラ・サザンとおなじみマイク・サムス・シンガーズによる、ブロードウェイ・ミュージカル『ハロー・ドーリー』をはじめとするショウビズ・ナンバーのカヴァー集。全体的に小気味のいいスイング・スタイルが多く、デレック・コックスのアレンジは最小限の編成でコーラスの素晴らしさを際立たせています。やはりマイク・サムス・シンガーズ参加曲が聴きもので、絶品のコーラス.ワークに息を飲む表題曲「HELLO DOLLY」が最大のキラー。同スタイルの軽快なスイング・ナンバー「IT TAKES A WOMAN」「IT ONLY TAKES A MOMENT」も必聴です。
EDDIE THOMAS SINGERS / SAME EDDIE THOMAS SINGERS / SAME
(SAGA) LP

こちらもマイク・サムス・シンガーズにひけを取らないコーラス・ワークを聴かせる、英国のコーラス・グループ。本作は69年の録音ですが他にも作品があるかどうかは不明です。グッドタイム・ミュージックの香りがする上記盤に比べて、こちらはラテンやボッサ、スイングなど多彩な曲調のナンバーが並んでいます。「LUCKY STREAK」は『ビストロジャズ』にも収録した、胸のすく快速スキャット・ジャズ。「SPEAK LOW」はラテン・ビートとスイングのリズム・チェンジも楽しい秀逸カヴァー。「BOSSANOVA'S OVER」はドリーミーなコーラスワークにとろけるメロウ・ボッサ。
ELIS REGINA / SAME ELIS REGINA / SAME
(CBS) LP

エリス・レジーナの通算4枚目でCBSからのファーストとなる64年の本作は、名前の表記が何故か“ELLIS”になっています。オーケストレーションはASTORとその楽団。ここには後の「SE VOCE PENSA」のような跳ねたビートのナンバーはありませんが、かなりジャズ寄りのボッサ、バランソの名曲が並んでいて、ジャズ・ヴォーカルものとしても聴く事のできる相当レベルの高いアルバムになっています。ホーンのリフも強く印象に残る「SILENCIO」を筆頭に、「1,2,3, BALANCOU」「FLERTEI」「ADEUS AMOR」「FORMIGUINHA TRISTE」など聴きどころに事欠きません。
THE YIN YAN / EASY IN YOUR COMPANY THE YIN YAN / EASY IN YOUR COMPANY
(M7) LP

先月のリトル・ピープルに続いて紹介する香港のアーティスト。こちらはオーストラリアの名門マンダリン・クラブで活躍していたクリスとバーバラの夫婦デュオで、77年にリリースした自主アルバムです。ショウの後に即売していたのでしょう、営業アーティスト系のアルバムによくあるように裏ジャケに本人達のサインが入っております。肝心の内容ですが、自主制作とはいえしっかりお金と手間と才能が注がれています。極上スウィートなボッサ「BIRD OF PARADISE」を筆頭に「I FEEL FINE」「I CAN'T SMILE WITHOUT YOU」「上を向いて歩こう」などなど楽しいカヴァーが満載です。
SAMMY BARBOT / MUSIC, HARMONY & RHYTHM SAMMY BARBOT / MUSIC, HARMONY & RHYTHM
(CAT) MAXI 12"

アース・ウィンド・アンド・ファイアの大定番「BRAZILIAN RHYME」のカヴァーを収録した、イタリア人シンガーの85年12インチ。この人の作品には時代を反映してシンセドラムにシンセベースでなかなか厳しい曲もあるんですが、「BRAZILIAN〜」に関しては比較的オリジナルに忠実で、かつ歌の入れ方やハーモニーの重ね方などオリジナリティもしっかり出ていて、なかなかポイント高いです。歌までのイントロが長いので頭からミックスしてエクステンデッドに引っ張るもよし、スネアのスタートする中間からミックスして小気味よく展開するもよし、使い勝手のいいバージョンです。
UBANGI / OH NO, I'M PREGNANT ! UBANGI / OH NO, I'M PREGNANT !
(SOUND OF SCANDINAVIA) LP

スウェーデンのパワーポップ・グループの83年のアルバム(今月は80年代の作品が多いな)。全然知識がついていかなくて、この人たちの詳しいプロフィールは判りませんが、何枚かのシングルもリリースしているようです。全体的にはスカ、2ビート乗りのオリジナル・ナンバーで占められているのですが、一曲「IT'S NOT UNUSUAL」のカヴァーを演っていて、これがかなり強力なフロア・ボム。打ち込み系のモータウン・ビートの曲なんかとMIXしてもいけるタフなバージョンです。しかしこのジャケとアルバム・タイトルのセンスは僕には理解できません。深い引喩でも秘めているのでしょうか。
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